最初に結論をはっきり書くと、日本橋ヨヲコの女子高バレーマンガ、「少女ファイト」を読んでみたら、ものすごく好きだった。途中なので続きが楽しみ。まだ読んでない人がいたら全力で薦めたい。これが結論。
#日本橋ヨヲコ「#少女ファイト」面白い!
— 鯖缶 (@savacanmemo) 2019年3月11日
ウジウジ感のある主人公(たち)×いかにもマンガらしいスポ根の緩急がグッとくる。ウジウジが「めんどくせえぇぇ」と思いながら読むんだけど、「素直になった瞬間」「気合や集中が入った瞬間」の表情がよくて、主人公たちを好きになれる。
最初からずっと安定して面白いんじゃなくて、面白さにムラがあっても、ストーリーが展開したりキャラが生きたりするうちにググっと面白さにドライブがかかるようなのって、マンガならではっぽくていいな、とか思ったりした。
— 鯖缶 (@savacanmemo) 2019年3月11日
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僕は、「おいしいのかマズいのか自分でもよくわからない食べ物」が好きだ。例えば、マックグリドル。朝マックで食べる「甘いパンケーキに肉が挟まってる」あの意味不明なやつ。「これ、おいしいのかな? おいしくないのかな?」というモヤモヤ感が、最高のスパイスになる感じ。お笑いのネタでも、ちゃんと整っている感じのものよりも、「これで笑っていいのかな、どっちかな」と思ってるうちに笑っちゃう感じのやつとかが好き。
ひょっとしたら、「少女ファイト」も、そんな感じかも。このマンガの魅力は、すごく説明しにくい。でも、その「説明しにくさ」を書くと、魅力の一端を伝えられる気がするので、そこを書いてみたい。
・絵が上手いのか下手なのか分からない
・「暗くてウジウジしてる」かつ「分かりやすく痛快」なストーリー
・主人公が「かわいい」のか「かわいくない」のか決められない
「切り絵」みたいなテイストの絵を最初見たとき、「オシャレ」なのか「下手」なのか、自分の中でちょっとカテゴライズしにくかった。(それで、手に取って読まずにスルーしていたのかもしれない)
で、実際読んでみても、自分でもこの絵が好きなのか嫌いなのか判断できないまま、そのモヤモヤを感じながら読みすすめた。でも途中から(僕の場合は9巻ぐらいから)、「この絵しかない」と思えるようになってくる。なんというか、「エモーションがビンビン伝わってくる」という感覚。
人形浄瑠璃で、「無表情なはずの人形」「シンボライズされた動き」なのに感情の機微がダイレクトに伝わってくるあの感じ。多分それに似てる(人形浄瑠璃見たことないけど)。
ストーリーやキャラもなかなか伝えにくい魅力を持っている。「様々な不幸を様々にこじらせている少女たちの人間模様」というAメロと、「今時珍しいほどのシンプルなスポ根もの」というBメロ。
普通、「相反する要素」という言葉を主語にしたら、述語は「絶妙にブレンドされている」だと思うんだけど、「少女ファイト」の場合は、それぞれのメロディーラインが強すぎて、邪魔し合うような印象もある。読んでいて、ちょっと混乱する。
こう書くと、まるでディスってるような感じになっちゃうんだけど、違う。その混乱のまま読み進めると、ある時から、何でもないシーン、カット、そのすべてで「泣ける」ような気持ちになる。主人公の大石練も、その他の少女たちも、少年たちも、そうだ。結局は惚れてしまった。
かつて自分も味わった思春期の記憶。または、「パラレルワールドの自分は味わったかもしれないけど、この現実では体験できなかった青春」の予感のような痛み。それを、「頭で理解する」のではなく、「心で感じ取る」ようなマンガ。そう言ったら、言いすぎなのかな? でも、似たものをあまり知らないから、こうとしか伝えられない。
拙い感想文になりました。もう一度最初に書いた文をコピペして終わりにします。
「少女ファイト」を読んでみたら、ものすごく好きだった。途中なので続きが楽しみ。まだ読んでない人がいたら全力で薦めたい。これが結論。
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