鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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【日記】マンガばかり読んでるうちに年を取る⑦(たまにはため息ぐらいつくだろう)

2023年3月某日 たまにはため息ぐらいつくだろう

子ども2人が学校から帰ってきて。友達の家に遊びに行くという娘が、「Switch持って行っていい?」と息子に聞いた。息子は、不機嫌そうにため息をついて、「また?」と責めるような口調で言う。息子だって、今から遊ぼうとしてたのだ。持っていかれたら、娘が帰ってくる夕飯前まで遊べない。それで、ガッカリしてるのだ。


それでも、「不機嫌な態度を相手に示して、威嚇するためだけに発せられるため息」を息子が発した時に、小さくてもズッシリとした悲しみが僕を襲う。「ひょっとしてそのため息、オレを真似して覚えてしまったんじゃないか」と、反射的に想像してしまうからだろう。


いつだって子どもとは上機嫌に接したい。不機嫌さで誰かをコントロールしようとするなんて、情けないにもほどがある。でも、「いつも上機嫌」なんて簡単かと言えばそんなことはまったくなくて、「家族」っていうミッションは毎日途切れなく続くわけであって、「不機嫌で子どもたちを威圧」の罪を犯してしまうことも、そりゃたまにはあるわけで。だから、息子がそうしてるのを見るのはちょっとツラくて。


で、「ため息つかなくてもいいでしょ」とか、「前もって決めておくとか、優先権が順番になるように決めておきなよ」とか、何かを言おうとした。とにかく、「不機嫌なため息」はやめてほしい。でも、その「息子への注意」が不機嫌な威圧にならないようにするのが難しくて、瞬間的に言葉が出てこない。


そうやって、僕が逡巡してる間に、娘は息子の不機嫌を完全にスルーして「じゃあ、持って行っていいのね、ありがとー」とか言いながら、リュックにSwitchを詰め込んでいるのである。これは、なかなか見事な対応で、ひょっとしたら一番いいかもしれない。結局息子も、不機嫌をこじらせることもなく、「パパ、おやつ何?」と切り替えられた。


「不機嫌」は、まあ“ゲップ”や“オナラ”みたいな生理現象みたく捉えると近いかもしれない。人前で垂れ流すのは下品だけど、出てしまうものはしょうがない。あんまり繰り返すなら体質を治した方がいいだろうけど、家族の前でたまに不機嫌になってしまう程度なら普通なんじゃないか。少なくとも、そのことを責めてもしょうがない。ちょっと放っておいたら、自分で切り替えられるなら立派じゃないか。


まあそんなことを思って、子どもたち2人の成長を感じて、結果的にちょっとうれしかった。「姉弟げんかになりそうになっても、間に入らずに少し様子見」も悪くないかも、と思ったりしました。


3月某日 頭がよくなったような気分をお手軽に味わいたい

読んだマンガメモ。

「牌族オカルティ」(片山まさゆき)…3~7巻。どうせ大して面白いマンガではない、と「タカをくくって」油断して読むんだけど、気づくと登場人物たちが結構魅力的で好きになっちゃう、みたいな。麻雀の攻守判断のコツを言う格言を、“オカルトシステム”として、根拠のないただの妄言というツッコミ視線で伝えるのもいいんだよな。「アホの言っているたわごと」という低いハードルで見ると、「いやいや、案外いいこと言ってるでしょ」と思えてくる。


「ミリオンシャンテンさだめだ!!」(片山まさゆき)…全4巻。これもKindle Unlimitedに入ってたので。ひょっとしたらもう一生読まなくても後悔しないマンガだと思うけど、そんなマンガこそ気楽に楽しめたりするのが面白いな。結局のところ麻雀の内容が面白くて、“勝負事の機微”が(実は)よく伝わってくる。そして、麻雀というゲームは、いろんなアプローチで戦えることが、(一見適当そうな)キャラたちからよく伝わってくるのがいいな。そういえば、片山まさゆきの描く麻雀牌ってすごくキャッチ―かもしれない。


「ディエンビエンフー」(西島大介)…1~3巻。今のところ、あんまり好きにはなってない。「これを読むと、頭がよくなったような気分がお手軽に味わえます」みたいなマンガを、お手軽に頭がよくなった気分になりたいオタクが好んで読んでるんだろ、という第一印象なんだけど、どうか。もうちょっと読み続けてみる。僕だって、頭がよくなったような気分をお手軽に味わいたいんだ。


「ぼくの家族」南Q太…全1巻。余白のある画面とストーリーがいい。ポップなタッチの絵が、「機嫌よく過ごそうとして緊張してる」人物の気持ちによくマッチしていて、沁みる。傷つきやすさ自慢じゃなくて、「弱さのすぐ隣にある強さ」を描いていて、カッコよかった。

 

「善悪の屑」(渡邊ダイスケ)…3~5巻。1~2巻を読んでた時は、「いや、ウシジマ君の方がドープでしょ」とか思ってたんだけど(その印象は変わってないんだけど)、結局まあまあ好きになった。なにせ、クズが破滅するまでが短くて、アップテンポでどんどん進む。「何が善で何が悪なのか考えさせられる」的なことを免罪符にして、ひたすらバイオレンスを楽しむやつか、と勝手に腑に落ちて読みました。楽しみ方が腑に落ちると、その作品好きになれるよな、と。


「バイオレンスを楽しむ」みたいなのってなんなのか。怖いもの見たさ、というか、悪趣味、というか。「エグみのあるクソを薬味にすることで、美学が際立つ」みたいな感じ? ならば、「美学を薬味にして、クソを食う」みたいなエンタメも成り立つのかもしれない。

 

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