鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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【日記】47歳からのHIPHOP入門㉝(つみたてNISAとiDeCoにようやく加入した)

2024年2月某日 ようやく加入した話

子どもたちは無事登校。そして僕は、行ってきました。ついに。つみたてNISAとiDeCoの加入手続きに。

 

銀行の窓口で、スマホのアプリを操作しながら加入するんだけど、なかなかうまくいかなくて焦った。スマホのブラウザが「画面履歴を随時自動的に消去するモード」になっていて、「メールで送られてきた認証キーを確認すると、1つ前の画面に戻れない」という状況に陥ってしまったのだ。1ヵ月前に新しいスマホにしていて、自分では気づいていなかった。そんなモードがあることすら知らないから、そのモードの解除方法も分からなくて。危ないところだった。スマホの使い方が分からなくて困る自分がいたたまれなく、「やっぱり今日は出直します…」と諦めそうになったよ。(結局、適当にいじってたら問題は解消した。10分弱ぐらいの足止めだったけど、2時間ぐらいに感じたな。失礼しました)

 

とはいえ、それ以外はトラブルもなく、1時間強で手続き完了。いやあ、あっけないぜ。たぶん、最初にネットで検索してから、5年以上経ってようやくタスクを終わらせた。この感覚は、大げさに言えば、「感無量」だ。

 

なんでこんなに時間がかかってしまったのか。「ものぐさの先延ばしグセ」ということなんだろうけど、その「先延ばし」の要因を探ると、僕の卑屈さが、自分の動きを鈍くさせていた気がする。「非正規雇用の、中年こじらせ陰キャのくせに、貯金をちょっとでも増やそうとするなんて恥ずかしい。僕には無理」という、なかなかアクロバティックな思い込みと向き合いたくなくて、「タスクの面倒くささ」を10倍にも20倍にもしていた感じ。

 

だけど、そういったウジウジにこだわる方が贅沢な話なんである。「非正規雇用の、中年こじらせ陰キャ」だからこそ、なりふり構っていられない、と自分を説得した。(この話、この2カ月で80回ぐらい書いてるな。すいません)

 

もう1つ恥をさらすなら、僕はこの期に及んで、「高度資本主義経済」に参加することに、後ろめたさを持っていたんだなあ、と。村上春樹の読みすぎである。「この資本主義というシステムは加速度的に増殖し、コントロール不能で、大切なものとそうでないものを区別する機能は持ち合わせていない。ああ、友よ、僕は世界で1人だとしても、このシステムに不服従を貫くぞ」みたいな、1980年代的なナルシシズムが、僕にはあったんじゃないか(村上春樹好きなつもりだったのに、こんなに雑な解像度でしか読めてないんだからまことに情けない…)。


普段そんなことを考えてるわけじゃないから意識してなかったんだけど、「何かに投資する」という時に、「投資信託って何なんだよ。いったい僕は、何に加担してるんだ? それを理解せずに投資するなんて、はたして許されることなのか」みたいな、中学生的な感覚が根底にあって(まあそれは考えのスタートとしてはいいんだけど、その段階で思考停止してるんだったら、むしろ何かを考えたつもりになった分だけタチが悪い)。それで、「食わず嫌い」みたいな感じで、検討をサボってた、という。

 

「お金をちょっとでも増やしたい(減らしたくない)という自分を表に出すのが恥ずかしい」「資本主義に対して、何らかの態度を決めるのを躊躇してしまう」というのは、半ば強引に「やらない理由」を言語化しただけであって、要するに「考えるのが面倒だ」っていうことなんだけど。この1週間も、投資信託の商品をどれにするかを決めなくちゃいけないのに、どうしても気が乗らなくて、結局ほとんど何も考えなかったな。

 

だってあんなの、商品Aと商品Bのどちらが優秀なベットなのかを選ぶの、無理じゃないですか? 違いを理解するだけで面倒なのに、理解したところで正解がどちらとは言えないっぽくて、かつ正解に近い方を選べても、そのとおりの結果が出るかは分からない。それで、「選ぶのが面倒で、いっそのこと全部やめた」みたいな気持ちでくじけかけた。

 

だけど、それは多分おかしくて、「何もしない」というのは、「何もしない」という選択肢を選んでるわけであって。「何もしない」ことのリスクは、過小評価されがち。よく、「投資には元本割れのリスクがつきもの」というけど、「現金をそのまま持っていること」って、もはや「元本割れ」が確定しているようなものじゃないか(モノの値段が上がれば、同じ金額を出して手に入るものは減っていくのだ)。「何か行動した結果、自分に不利益が生じる」のは確かに悔しいけど、「何も行動しなかった結果の不利益は甘受できる」みたいなのって、ただの錯覚でしょ、と。

 

それで結局、「毎月の積立額も、購入する投資信託も途中で変更可能」ということだけ確認して、とりあえず3つ選んで終了。この1週間で合計2時間だけ調べて、僕が理解した範囲では、「自分では投資先を選べない個人が、プロに投資先を選んでもらうのが投資信託」なわけであって、自分では投資先を「選べる目などない」のが前提なのに、悩んでもしょうがないのかな、と。(結局、思考停止なことには変わらないじゃないか。トホホ)

 

…いやあ、ともあれ。ひとまずタスクを終わらせたのはうれしい。「どうせ僕なんて」という、潜在意識にある呪いを解いたし、「選べないなら初めから何もやらない」よりも、「最善でなくていいので何かを選ぶ」とできたのは、僕としては新鮮な気持ち。帰ってきて食べた「冷凍ギョーザ12個ひとり占め定食」、うまかったぜ。

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