2024年2月某日 適当に終わらせることができるのは、僕の長所かもしれない
雪かき。昨日から降った雪が道路を埋めているので、朝は雪かきをする。
積もるほどの雪は2年に1日程度なのに、家には雪かき用のスコップがある。たぶん父が買ったものだと思うんだけど。こういう、「ちゃんとしてるところ」って僕にはないよな（ひょっとしたら僕の世代にある程度共通かもしれない）。スコップが家にあれば、「どうせヒマだし、雪かきぐらいするか」って思えるんだけど、わざわざ「あさって雪の予報だから、雪かきの道具用意しておくか」という気にはならない。やっても褒められるわけでもなく、サボっても怒られるわけでもないタスクのために、なかなか準備する気にはならない、というか。今回僕が雪かきをしたのも、「僕がやらないでいると父がやるから」であって、そうでなければサボったような気がする。
道路の雪を端に寄せていく。寄せた雪を、郵便受けの下に積んでいって。単純に雪の量を減らしたいから、排水溝に雪を捨てたいんだけど、ギュッ、ギュッと押し付けてもちょっとしか減らない。それどころか、排水溝を塞いでしまうことになって、「これはひょっとしたら雪が解けた後に、流れていくルートを塞いでるかも」と思って、格子の間に詰まった雪をスコップの角でトントンと押し直して。もう一度郵便受けの下に積むのに戻るんだけど、やっぱり排水溝に雪を捨てる夢を忘れられず、また試してみたりして。
道路の向こう側の雪も寄せていく。「これはお向かいの家の担当なんじゃないか」という思いも多少はあるんだけど、それは別にいい。雪かきに限らず、僕がやらなかったタスクを他の人がやったこともあるだろう（そして、そのことにはほぼ100％気づけない）。なんだけど、「お向かいの家の分の雪」まで引き受けて、自分の家の「雪積み場」がさらに積みあがるのもイヤだし、かと言ってお向かいの家のどこかに積むのも迷惑に思うかもしれない。結局、「お向かいの家」と「お向かいの家のお隣」の境界ぐらいになんとなく積んでおいた。
休み休みで、30分ぐらいの作業。かなり適当に。「家の前を通る自転車が危なくない程度」を目安にして、あんまり丁寧にやりすぎずに終わらせる。この、適当に終わらせることができるのは、ひょっとしたら僕のいいところかもしれない。「せっかく始めた仕事なんだから、他の人にも成果が伝わるように丁寧に仕上げたい」とは思わず、「雑な仕事だと思われてもいいし、どうせ思われない。最低限のノルマだけクリアできればいいや」という判断。あんまり丁寧に雪を固めすぎると、それが解けずに1週間ぐらい残っちゃうし。
雪かき中のBGMは、JAY-Zの「The Black Album」にした。都会的な印象。3人称小説的というか、「誰かから見た自分」を分かっていて、演出が小気味いい映画みたい。
昼にはニッキー・ミナージュの曲についての解説動画見て。ラップの歴史を「セルフボースティング大喜利」と見なすとしたら、ニッキー・ミナージュはキャラが強烈すぎて、その時点でチートというか、初見では”イロモノ”かと思っちゃうんだけど、ちゃんと味わってみると「スキルも勝負勘も普通に強いんですけど」みたいな。面白かった。
（↓リンク貼っておきます）
昼過ぎに学校から保護者宛ての緊急メール。息子のクラス、学級閉鎖じゃないか。うちの息子、あさってから登校できるはずだったのに、登校するクラスが閉鎖されてるのかよ（タブレットでオンライン授業はある）。
午後になって。午前中に積んだ雪を崩しておこうかなと（そのままだと固まって解けにくくなってしまうので）家の前に出た時。男の子がインターフォンを鳴らしている。どうやら同級生が、休んでる息子のために学校に置いてあった教科書を届けに来てくれたみたい。「明日から学級閉鎖だってよ」「うん、さっき親に聞いたわ」みたいな会話。
おおう。ちょっとインパクトあったわ。そうだよ、「パパに聞いた」じゃないよね。「親に聞いた」って、男子の会話っぽくていいよな。すまん、息子よ。友達との会話を盗み聞いてしまった。ちょっとこの気持ちは想像しにくいかもしれないけど、めっちゃうれしかったよ。なるべく盗み聞きしないようにはするけど、友達と関わってる様子を時々は遠くから見せてくれ。
