鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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【日記】47歳からのHIPHOP入門⑫(僕って、みじめな思いをしやすいじゃないですか)

2024年1月某日 見たいような、見たくないような

職場で。チームに配属されてきた新人スタッフがいて。みんな何となくソワソワした雰囲気。新人とは言っても僕と同年代(もしくはやや上)の男性なんだけど。その人のことを噂して、「ちょっと(将棋の)羽生さんに似てる」という説がささやかれて。

 

「新しいメンバーについて古株が噂話で盛り上がる」こと自体が僕は嫌いだ。構造的にはパワハラと同質だからだ。古参メンバーが作った「ムラ」に、新人を加えてもいいか「品定め」しているじゃないか。悪意はなくても、優位性を楽しんでるのがダサい。転校生を迎えることを知った、小学校のクラスの雰囲気ね。あれが苦手なんだ。

 

だから、「羽生さんに似てる」と言っても、僕はその話を広げたくなかったので、適当な相づちを打って最大限受け流したんだけど。内心… 似てると思いました。憧れの羽生九段(に似た人)が、コールセンターで働く姿。見たいような、見たくないような。


1月某日 僕って、みじめな思いをしやすいじゃないですか

箱根に1泊旅行。何とか行ってきました。冬休み、どこにも行かずに終わっちゃうんじゃないかとヒヤヒヤしたけど、ギリギリ間に合ったよ(行き先を決めたのも、予約したのも年が明けてからだった)。

 

子どもたちの冬休みは2週間しかなく、油断してるとすぐに終わってしまう。しかも、僕の会社勤務(コールセンター)は年末年始も休みがない(365日24時間電話がつながる、というのが存在価値だったりする)。その上、僕も妻も子どもたちも、どちらかと言えば出不精な方だ。

 

それにしても、家族で旅行するのってお金がかかるよな。こちとら、子どもが生まれてから12年も経ってるのに、まだフリーター気分が抜けてない(というか今でもアルバイト勤務ですが)わけで、休日料金を支払うのが悔しすぎて。宿泊先を検索してみては、「こんなんムリやろ。払えるわけないやん。アホらし」と関西弁で毒づいては閉じるのを何度も繰り返して。

 

まあでも、ようやく予約して。お金なんて、生きてれば遅かれ早かれドブに捨てることになるのだ。ならばまだしも、家族で捨てた方が一緒に笑える(かもしれない)じゃないか。なんでそんな無理やりなことを言うのか。つまり、やっぱり不安なのだ。わざわざお金を払って出かけて、みじめな思いをしたくない。だけど、僕って、みじめな思いをしやすいじゃないですか。

 

で、ウジウジしてるうちに時が流れ、「準備があんまり必要ない」みたいな理由で「箱根」を選択ですよ。(スキーに行くのも候補だったんだけど、「あったかい下着を揃える」程度のことが面倒で結局却下に。ああ情けない)

 

思えば、旅行先でも「みじめな思い」の連続だったな。行きの小田急では、座席の確保が済んでるか、新宿に着いてから不安になった。指定席購入の画面をスマホでスクリーンショットを残しているので、不安に思う必要はまったくないんだけど、「座席指定の画面まで進んで、その先の決済を終わらせなかったのではないか、というかなり無理やりな不安に襲われて。履歴を確認しようとして見当たらず気を揉んだり。箱根湯本でバスに乗った時には、「コースを1日目と2日目で逆にした方がバスが空いていたのでは?」と思って、「事前にもっと調べればよかった」と思ったり。芦ノ湖に着いて、箱根神社まで往復したんだけど、海賊船に1分差で乗り遅れて。これも、「事前に調べればよかった」とか思っちゃって。

 

というか、どれも事前に調べて、一度「別にどっちでもいいや」と思ったことなんだけど。バスは1本遅らせてちゃんと座れたし、海賊船は次の便が30分後に来るのも知ってて、「時間を気にしながらお参りするのもなんだかな」と思った上でのことなので、ウジウジする必要はないんだけど。だから、どちらかと言うと、「この期に及んで、ついウジウジしてしまう」自分をみじめに思っちゃう、っていう。ウジウジするぐらいなら、事前に納得いくまで調べてから来ればよかったし、事前にそこまで細かく計画を立てるのが面倒なら、現場で気にしない度量を持ってくれよ。


もっともみじめな気持ちになったのは、温泉宿での夕食。子ども2人の食事が、予想よりだいぶショボかったんである。ああ、これは油断してた。確かに、子どもの宿泊費は大人の3割引きだし、ホームページにも「大人と同じ食事にしたいなら同額払うべし」という記載はあったんだけど。それにしても、想像を超えるショボさだったんである。うちの妻は普段、人やサービスに対する不満や愚痴を言う機能が完全にOFFになってる人なんだけど(文句を言わないというか、そもそも不満を感じない様子)、その妻ですら「え、オムライスがメインってあり得るの?」と思わず口に出してしまうほど(しかも、実際にそれを食べる子どもたちの前で)。

 

何がツラいって、子どもたちは「おいしい」とか「おなか一杯になった」とか楽しそうな態度を最大限出してきて。気を遣わせてすまん、子どもたちよ。僕の稼ぎがショボいばかりに、検索で一番安い宿にしちゃったんだ。「ドリンク&アルコールが飲み放題(セルフサービス)」っていうのに釣られたんよ。今から思えば、そんなのショボいサービスの証明じゃないか。

 

チェックインする時にも、食事の直前にも「90分制」って言われたんだけど、そのことにも腹が立ってきて。いや、会社の食事休憩じゃないんだからさ、そんな何回も言わないでくれよ。日常を忘れたくて来てるのよ。いくら感じよく言われても、そんなの小言と変わらないでしょ。


さて、読者諸兄よ。心配しないでくれ。確かに、瞬間瞬間ではみじめな気持ちになったけど、それはそれとして、旅行はトータルでは楽しかったんよ。子どもって、親が予想しないタイミングで楽しむじゃないか。黒たまごで「寿命が7年延びた」と言って盛り上がり、夕食の後、無料バーカウンター(セルフサービスでハーブティーやアルコールが飲み放題)にあったミニラスクをたらふく食べ、部屋のテレビを寝るまで見た(家では寝室にテレビを置いてないからね)。そして、子どもがちょっとでも喜ぶ瞬間があるんなら、どんな旅行でもプライスレスでしょ。

 

みじめな瞬間がありつつも、それを受け止めつつ、不機嫌を吹き飛ばしていくのがHIPHOPじゃないすか。

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