鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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【コールセンターあるある】ロープレでクセのある客を演じたがる先輩がウザすぎる件

20年以上コールセンターで働いてきて、一番嫌いなのは何か。それは、「ロープレでクセのある客を演じる奴」、なんである。もう、これが、蕁麻疹がでるぐらいに大っ嫌い。ちょっと説明させてくれ。

 

ロープレとは何か。ロール・プレイの略で、役割を演じること。コールセンターでは、仕事を覚える途中の新人が、トレーニングでやる模擬電話対応のことをロープレと言う。多くの場合、お客の役を演じるのは、同じチームの先輩である。


「クセのある客」とはどういうことか。例えば、イライラしてるとか、やたら早口、とか。話の順番が自由な人(かぶせてきたり、質問に質問で返したり)とか、要するに「対応の難しいお客」のことである。これを、演じたがる先輩のなんと多いことか。

 

僕の経験上、「クセのある客を演じたがる先輩」の出現確率は、9割を超える。ウソじゃない。誰もが、ロープレの台本を前にすると、演技派俳優になってしまう。ちょっとしたアドリブを加え、役作りを工夫して、個性を出したくなってしまう。まったく見ていられない。なんで見ていられないかというと、そんなの先輩のエゴだからだ。仕事上の優位性を背景に、後輩に対してマウンティングしたい心の表れなんである。


まずスクリプトを一通り読んで、入力システムを一通り習ったばかりの新人オペレーターが、初めてロープレをやる場面を想像する。その時のお客役に、「クセ」は必要だろうか。まったくもって必要ないでしょ。


だって、この時点での新人オペレーターが練習したいのは、「スクリプトのセリフを読んでみること」であり、「お客の言うことを聞き取ってメモを取ること」じゃないか。いや、それすらも初めてのロープレでは難しいか。その以前の段階。「練習パートナーである先輩との緊張を解いて、まずは練習の仕方を確認すること」ぐらいなんじゃないか。そんな時に、「不機嫌なお客にも落ち着いてハキハキとトークすること」とか、「座学で習ったことを組み合わせて、場面に合ったセリフを作る」とか、そんな練習やる意味がない。


「クセのあるお客」なんて演じる意味がないのに、どうしてやってしまうのか。新人に対して自分が優位な位置にあること(仕事を知っていること)を、見せたいんである。新人をイジメたいというような意図があるわけじゃない。先輩自身が、仕事への自信を持てていないから、その裏返しで「役に立つ、いいロープレ」をして安心したい、みたいなことなんじゃないか。


で、僕が一番腹が立ち、悲しい気持ちになるのは、それって仕事を教える側の甘えであり、エゴであり、実力不足(要するに教え方がヘタ、ということ)なのに、そういうやつに限って、いかにも「指導熱心なやさしい先輩」みたいな態度でいて、上司もそれを認めている、なんて場面が多いから。(上司も実力不足で仕事に自信がないから、熱心なバイトに指導を丸投げするわけであって)


「はじめてのロープレ」だけでなく、2回目、3回目でも「ちょっと工夫したロープレ」が続くのは、まったく見ていられない。新人オペレーターは、仕事内容だけでなく、先輩への対応の仕方も覚えなくちゃならないんだから、ウンザリだよね(ひょっとしたら、「それも仕事のうち」なのかもしれないけど)。


さて、この辺でコラムはおしまいにしよう。次回は、僕が嫌いなこと第2位の「朝礼でジョークを言う上司」について書くつもり。お楽しみに。

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