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好きなマンガについてひたすら書いてみたら33作品出てきた件④ - 鯖缶@3rd&forever
(今回のもくじ)
「ぼくんち」西原理恵子
(↑Amazonのリンクです)
「ぼくんち」西原理恵子
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 5, 2020
西原理恵子の「凄み」は、どんな人物のどんな感情もまるで自分のことのように知り、愛しながらも、それに感傷を許さず、まるで他人事のように突き放して描くところ。笑ってる時は泣きたい時だし、いざ泣こうとすると笑えてきてしまう。
「グラップラー刃牙」板垣恵介
(↑Amazonのリンクです)
「グラップラー刃牙」板垣恵介
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 8, 2020
昔バイト先の休憩室に本棚があって、いらないマンガとかを寄付されていた。「公序良俗に反するものは置かないでください」ってテプラが貼ってあったんだけど、「グラップラー刃牙」がほぼ全巻揃って置いてあって、「公序良俗の判定ゆるすぎるだろ」とか思った。
暴力や、アウトローを描くマンガでは、「彼らなりの正義、秩序がある」とか「心の底からのワルだけど、社会常識は踏まえてる」みたいな観点がよくある気がするけど、「刃牙」の登場人物らは、公序良俗に「そもそもまったく興味がない」だった気がする。そこが痛快だった。
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 8, 2020
「うる星やつら」高橋留美子
(↑Amazonのリンクです)
「うる星やつら」高橋留美子
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 9, 2020
もうすでに意味のない分類かもしれないけど、「オタクっぽいマンガ」と「メジャーっぽいマンガ」があるとして。「うる星やつら」は「オタク感」と「メジャー感」を相当なハイレベルで両立させた作品だと思う。
子どもの頃アニメで見て、実はあんまり面白さがよく分かんなくて、中学に入ってマンガで読み直したら面白すぎて驚いた。だけど、中学生の僕には「うる星やつら」を好きと言うのがイケてるのかダサいのか分からなかった(今も分からないけど、ダサくても好きだと言いたいんだからしょうがない)。
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 9, 2020
「オタクっぽいマンガ」とは、「特定のファン層に向けて描かれてる感」なのかな、と思う。
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 9, 2020
「原作のキャラ、ターム、世界観に強烈な思い込みがある人が、その同士に向けてつくる二次創作」を「オタクっぽさ」の代表として想定するとして。
ならば、「うる星やつら」のオタクっぽさは、ほぼ「キャラや世界観への偏愛」のみで作品を成立させている(縦糸となる物語がほぼない)ところにあるのかな。
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 9, 2020
じゃあ、「メジャー感」はどこにあるのか。それは、「ファンすらも戸惑うスピードの濃密なサービス精神」みたいなところかな、と想像する。
「お気に入りのキャラたちが、お気に入りの世界観で、似たようなパターンのごっこ遊びをしてくれれば満足」なはずなのに、「キャラの数」「ごっこ遊びの数」の無尽蔵さは、ガチなファンも一見ファンも平等に圧倒する。そこにメジャー感があったのかな、とか思った。
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 9, 2020
「砂の栄冠」三田紀房
(↑Amazonのリンクです)
「砂の栄冠」三田紀房
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 14, 2020
何がすごいかって、高校野球マンガなのに、主人公が腹黒い(目的達成のためには手段を選ばないタイプ)ことと、監督が無能なこと。スイカに塩をかけるように、主人公のクールさが逆に熱血を盛り上げる。
「それでも町は廻っている」石黒正数
(↑Amazonのリンクです)
「それでも町は廻っている」石黒正数
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 17, 2020
読んでいる間はなんとも思ってないのに、気づいたら好きになってた、みたいなマンガ。そんなエピソードだし、そんなヒロイン。映画で言えば、スローモーションもBGMもクロースアップみたいな演出はかなり控えめで、感情移入を強要してこない感じ。
殺人も誘拐も起きない「のほほん日常ミステリ」がほとんどなんだけど、時々あるSFモチーフ(パラレルワールド、高次元生命体とか)のエピソードが好き(星雲賞の受賞作でもあるとさっき知った)。
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 17, 2020
「小さな謎の数々」が解けたり解けなかったりしながら、いい感じのバランスでどうにか成り立ってるこの日常という不思議。何でもない謎に好奇心やツッコミ視線やほんの少しの感謝を持ってるっぽい主人公。歩鳥っていう名前もそうだけど、じんわりと好きになる。
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 17, 2020
おわりに
「好きなマンガについて唐突に語り始めて無限にやめない」あとがき
— 鯖缶 (@savacanmemo) February 17, 2020
1ヵ月かけて、33作品への愛を語ってきたこのスレッドですが、いったんおしまいにします。タイトルと作家名だけは間違えないように、確認してからツイートしましたが、それ以外はほぼうろ覚えです。
また気が向いたら投稿します!
(あとがきの付け足し)
ツイッターをやっていると、時々「名刺がわりの小説10選」みたいな、好きな作品リストをまとめてる人を見かける。作品のタイトルが10並んでるだけで面白くて、僕もマネしたいとずっと思ってた。
でも、「名刺がわりって、あまりにもダサすぎないですかさすがに」とも思う。「読んだ小説を自慢するだけでもダサいのに、それを名刺がわりって、その小説への自分なりの思いとか、その小説から学んだことを伝えるならともかく、ただタイトルだけ並べるのって安易すぎませんか」と。
でも、実際には「名刺がわりの小説10選」をツイートしてる人はそのダサさなんて100も承知だろうし、タイトルだけ並べるところにゲームとしての味があるんだから、こんなことは言うほうが野暮だろう。
そんなことを思いながら、好きなマンガについてうろ覚えで語ってみようと思ってやってみた、という話でした。好きな順番に語ったベスト33ではない。本当は、レビューはネタバレありで細かく具体的に語った方が面白いと思うんだけど、それはまた別の機会の楽しみに残しておくことにします。お付き合いありがとうございました。