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好きなマンガについてひたすら書いてみたら33作品出てきた件② - 鯖缶@3rd&forever
(今回のもくじ)
「おおきく振りかぶって」ひぐちアサ
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「おおきく振りかぶって」ひぐちアサ
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 20, 2020
女子目線から、偶像化された男子高校生の姿が描かれている、とか言ったらファンに怒られるんだろうか。でも、僕はこの偶像化は嫌いじゃない。ウジウジしてる時も、ダラダラしてる時も、どこかあっけらかんと明るく、幼くて、でも一瞬で野球に集中したりして。
「ドラゴンヘッド」望月峯太郎
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「ドラゴンヘッド」望月峯太郎
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 20, 2020
僕は、「ドラゴンヘッド」を死ぬまでにもう一度読みたいと思ってるよ。感想は、7割が「冒頭で超興奮した」、3割が「読んで損した」になることを知っていながら、それでも。
僕が憎んでるもの、それは「伏線回収至上主義」だ。「伏線が回収された」なんて、ラーメンを食べ終わったら器の底に書いてある「ありがとうございます」程度のもの。大事なのは、ラーメンが美味かったかどうかだろ?
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 20, 2020
それなのに、やたらと「伏線が回収された=面白い」「伏線が回収されなかった=クソ」というそれこそ安直な言説が多すぎないか。「自分の言葉で説明できる面白さ」の範囲が狭すぎるから、「伏線回収至上主義」になるのではないか。どこにも収束しないただの主題、そのまま味わえばいいじゃないか。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 20, 2020
「アイアムアヒーロー」花沢健吾
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「アイアムアヒーロー」花沢健吾
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
「明らかに芸能人の顔、容姿をそのまま借りたキャラがマンガに登場するが、そのことについて作中で特に説明がない」っていう演出、すごく怖くて、気持ち悪くて、好き(あまり同様の意見を見たことがないんだけど、どこかできっと研究されてるはず)。
「アイアムアヒーロー」の1巻では、主人公はマンガのアシスタントをやっており、雇用主であるマンガ家が松尾スズキ、アシスタントの先輩の1人が三谷幸喜の姿をしている。これ、どういう意図の演出なのか。だって、ストーリーの本筋や、マンガの世界観からすればただ余計なノイズじゃないか。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
でも、このノイズが「世界観の歪み」「リアリティの錯覚」を引き起こして、「バッドトリップ感」に酔えるのが面白い。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
僕らは、「テレビの中で演じられている世界」は「虚構」で、「それを演じている俳優」は「実在」だと思ってる。でも、本当に三谷幸喜が実在するのかは知らない。
で、その三谷幸喜がマンガに登場するとなると、「三谷幸喜本人」が「A=テレビで演じている三谷幸喜という役」と「B=マンガで演じているアシスタントの先輩という役」を演じているように見えて、「この世界」と「マンガの世界」が「フィクションとして等価である」みたいな気がしてこないか。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
「ちびまる子ちゃん」と「お父さんは心配症」がジョイントした特別編とかは、フィクション度の階層が同じだから混乱しないんだけど、「有名人(≒50%フィクション)がカメオ出演的にマンガ作品中(≒100%フィクション)に紛れ込むことによるリアリティの混乱」みたいな演出、いつからあるんだろう。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
アニメ「マインドゲーム」の今田耕司とぐっさん、「GANTZ」の田中星児(田中星人)、「闇金ウシジマくん」の小藪千豊、たんぽぽ川村エミコ。僕は知らないけど、他にもきっと例があるだろう。知りたいような。どうでもいいような。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
「おやすみプンプン」浅野いにお
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「おやすみプンプン」浅野いにお
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
職場にいるN君(25歳前後)のことを、バイトリーダーのS君が、「お前、プンプンに似てるな」って言ってた。たしかにN君はヒョロっと痩せてて、元気に挨拶できるキャラでもないし、年上からすれば何を考えてるか分からないところがあって、プンプン的な怖さはある。
「N君はプンプンにそっくり」っていう発言にはたしかに機知がある。プンプンは、西原理恵子が描いたような鳥の姿で描かれてるから、どんな容姿なのか僕らは知らない。だから、「そっくり」なわけがない。でも、N君が職場で居心地悪そうにしていることにズームインすると、そこにプンプンが見えてくる。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
でも、人のことをプンプン呼ばわりしちゃいけないんじゃないか、とも思って、でも、「プンプンとか言ったらN君がかわいそうだろ」とか言ったらそっちの方がダメなんじゃないか、とか思って、結局「いやN君鳥じゃないし」みたいなつまらないことを言うしかできなかった。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 21, 2020
(※「おやすみプンプン」については、別記事でレビューを書いています↓)
「おやすみプンプン」(浅野いにお)が胸に迫りすぎた件 - 鯖缶@3rd&forever
「僕等がいた」小畑友紀
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「僕等がいた」小畑友紀
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 22, 2020
内向的だったり、裏表があったりする主人公が自分のことを嫌いだったりするマンガは時々あると思うけど、読者が主人公のことを好きになりにくいマンガってなんなんだ。「賛美するもの」じゃなくて、「嫌でも避けられないもの」として恋や性を描くとそうなるのか。違うか。
「SLAM DUNK」井上雄彦
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「SLAM DUNK」井上雄彦
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 23, 2020
僕がスラムダンクで一番好きなコマは、「山王工業戦で、宮城リョータが速攻で走りながら、視界の端に三井寿の姿を見つけ驚いて目を見開くコマ」だ。「もうヘロヘロだと思った三井が走ってたことへの驚き」と共に、「それを見つけた自身の成長への驚き」が含まれてる気がして。
少年マンガの説明で「成長物語」と言う言葉が、常套句として出てくるけど、果たしてこのコマ以上に「成長」を克明に描いたコマがあったか。
— 鯖缶 (@savacanmemo) January 23, 2020
少年は、戦いの前後に成長するんじゃなくて、「その最中に」成長するんじゃないか。そして、本人もそれを驚くんじゃないか。
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