娘7歳、祖母におねだりして、おまけ付きのマンガ雑誌をゲット。おまけのおもちゃは、「暗証番号つきATM型貯金箱」。「暗証番号」を誰にも内緒にするのが興奮するようで、暗証番号を押すときにウソの番号をささやきながら開けてるのが、なんかスゴい。息子5歳、そのウソに騙されてる。
— 鯖缶 (@savacanmemo) 2019年1月25日
「暗証番号つきATM型貯金箱」。小さいATMの形を模した貯金箱で、カードを差し込んで、暗証番号(4ケタ)のボタンを押すと入れたお金を取り出せる。
このおもちゃ(雑誌のおまけ)のどこが悪魔的かというと、遊びのメインの要素として、「暗証番号を知ってるのは自分だけ」ということが重要だということ。つまり、娘(7歳)は、息子(5歳)に暗証番号を教えたくないのだ。
これは恐ろしいことだ。弟は、当然姉が開けたり閉めたりしてるその貯金箱を、自分でも開けてみたい。だけど、姉としては、暗証番号は内緒にしたい、という。「解決の見えないケンカが必至」の案件だったのだ。
普段なら「弟にもやらせてあげな」と言うところなんだけど、このおもちゃの場合は、そうすると遊びの本質が瓦解してしまうではないか・・・
結局、何度か遊ぶうちに、ボタンのかみ合わせがおかしくなって、うまく開けられなくなった娘が、僕に助けを求めてきて、僕は暗証番号を教えられた(暗証番号は最初から決まってるもので、貯金箱の下にシールが貼ってあった)。それで僕がガチャガチャと直してるうちに弟は興味を失ったので、それほどのケンカにはならなかった。
普段あんまり考えてなかったんだけど、おもちゃやお菓子を買うときに、親としては毎回決断を迫られてるんだな、と思い至った。
①そのおもちゃを買い与えるかどうか。
②「きょうだいで1つ」にするか、2つ買って「1人に1つずつ」にするか。
③「1人に1つずつ」にする時は、「同じもの」にするか、「別のもの」にするか。
何しろ、あらゆることでケンカが起きる。たとえば、公園に遊びに行って、自販機でジュースを買う時だってケンカになり得る。
姉は「弟と同じものを買いたい」、弟は「姉と同じものは嫌だ」と言い出すことがある。出題者が作り間違えた論理クイズのような状況に追い込まれるわけだ。今書きながら思い出してると、「ほほえましい」としか思えないが、実際にその場面にいる時の僕は、かなりの確率でキレるのを必死にこらえてる。「疲れてる時に、考えるのが難しい問題出すなよ!」と思って、僕が選ばずに子どもに選ばせたことを後悔している。
結局だいたいコーラの小さいペットボトルになる(普段炭酸飲まないので、「せっかく買ってもらえるんだからコーラ」みたいなパターン)。すると今度は、「ペットボトルの外側のビニールのラベルをはがすのはどちらか」で争いが始まる。
これにはちょっと説明が必要だも。どういうことかと言うと、2人とも炭酸をすぐには全部飲めないので、「ちょっとずつチビチビ飲む」のが好きなのだ。ちょっと飲んで、飲みかけのペットボトルを僕が預かる。その時に、どっちがどっちか分からなくと困るから、どちらかだけラベルを破ることで見分けるようにするのだ。
多分このアイデアは妻の思いつき。子どもたちはそれを気に入っていて、そのためもあって自分の方のコーラのラベルを破りたいのだ。ああ恐ろしい。ここでもまたケンカが始まる・・・
まあ、そのケンカをどうしたらいいかは今落ち着いて考えてもよく分からないし、それを楽しめるだけの「体力的、精神的、時間的な余裕があるかどうか」を気をつけた方がいいという話なんだけど、なかなかに波乱万丈だ。
「暗証番号つきATM貯金箱」のような、シンプルなおもちゃをめぐっても、子どもの世界の面白さと大変さがあるなあと、大いに感嘆したところだ。
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