鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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「感情労働」っていう言葉がすごくて圧倒されてる

僕が勤めているコールセンターでは、アルバイトスタッフがどんどん辞めていく。新人スタッフだけではなく、入社5年~10年の正社員も、毎年一定数辞めてしまう。


社会人としての経験値に乏しい僕にはあまり正確に比べられないけど、勤務先はかなりホワイトなほうだと思う。1分単位で残業代はつくし、有給を申請してもすぐに認められる。上司は嫌味すら言わない。パワハラもセクハラも、絶対にゼロとまでは言わないけど、「悪質なものが繰り返し」ということはない。それでも、従業員はどんどん辞めていく。


僕は僕自身のストレスにしか対処できないから、他人のことを心配してもあまり本質的な意味はないんだけど、やっぱりなんか心配。つまり、「イヤな上司ばかりの職場」とか「サービス残業当たり前、有給なんて取れるわけないブラックな職場」とかじゃないのに、入社1年以内に3割以上のスタッフが離職するのって、何がどうなってるんだろう、と。

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先日、勤務先から派遣されて、「苦情対応」についての外部研修に行ってきた。そこで、「感情労働」という言葉が紹介されていて、印象に残った。


講師:コールセンターの電話対応などの勤務は、「感情労働」と呼ばれることがあります。

鯖缶:(うん、うん、聞いたことあるよ。正直よく知らないけど)


講師:「頭脳労働」「肉体労働」などに比べ、「感情労働」による感情の疲れは、取れにくい、寝ても簡単には回復しにくい場合があります。

鯖缶:(わー、それ、すげー! なんか、すげー!)


講師:それでは、苦情対応の基本について、さっそく確認していきましょう。

鯖缶:(え? 僕的には、その「寝ても回復しない感情の疲れ」がどうなるか、めっちゃ気になるんですけど??)


その後、 研修は実際のカリキュラムに入っていき、「寝ても回復しない感情の疲れ」をどうしたらいいかは行方不明のままだった。僕は、「考えてもどこにも行き着かなそうだな」と思って、圧倒されたまま今日に至っている。


「感情労働」という言葉が作られた(あるいは、以前からあった言葉が注目されたのかな?)のって、「その比較的新しい労働のあり方について、注目し、批評する必要がある」と社会学者とかが提唱したんだろうと予想する。


予想じゃなくてちゃんと調べればいいんだけど、調べて勉強する前に、まずは自分の実感を整理しておきたい、と思って、ちょっと思いつく順番にメモしてみる。


AIとかが今よりもっと実用化されたら、人間がやる仕事に、「感情」の部分が占める割合って増えていくんじゃないかな。高度な医療機器で診察され、それをAIが診断するとしても、人間から診断結果は話してほしい、というようなイメージ。だから、「感動労働」の望ましいあり方についての議論は、どの業種でも無関係ではいられないんじゃないかな。


客の立場として、店員や電話のオペレーターに、「ある種の感情的な上下関係」を当然とするサービス業のあり方って、ヤバいんじゃないか。少なくとも、自己裁量がある程度以上あるならまだ納得しやすいけど、「できる限り、マニュアルに沿った対応を」と求められ、管理されている末端の従業員は、ただ「我慢する」「自分の感情を殺す」「忘れる」ことを求められるのか、ツラいな。「人間的な、まごころのこもった対応を」というのは、誰か他人や組織から求められたり定義された時点で、かなり非人間的な状況が生まれやすい気がする。


僕自身の話をすると、後輩を指導する時に迷ってしまう。「横柄な態度で不機嫌に話してくる客」に対しては、「低姿勢で、かつハキハキと対応する」のが一番楽なんだけど、それができずに客の不機嫌をこじらせてしまう新人が多い。でも、新人を責めて「演技することも仕事のうちだよ」と言うのはどうか。安易に言いたくない自分がいる(「言いたくない」というのがトレーナーとしてアリなのかも自信がない)。過去に、「クレーム対応のコツ」をいくつかまとめたけど、「コツ」でどうにかなる部分以外に興味がある。


とりあえずの処方箋として思うのは、「休みをこまめに取ること(取らせること)」かな、とは思う。感情の疲れは、自分で気づきにくい。大リーグの投手が球数制限をあらかじめ決めるように、定期的に休憩を取ること。自分が上の立場だったら、休憩を取らせること。専門家でもなんでもないけど、わかることがある。「感情の回復」については、他人の助けがきっかけになることはあっても、結局「本人」がなんとかするしかない。だから、組織にできることがあるとしたら、回復しやすい時間の余裕を作ることぐらいなんじゃないか。


引き散らかった考えを羅列だけした。引き続き考えていきたい。

 

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