2011年に娘(あじ)が生まれて、2年後には息子(いわし)が生まれて。濃密な喜怒哀楽を味わったはずなのに、あっという間すぎて振り返ると覚えていない。
週2日通わせてたプレ幼稚園に娘を送っていく時のこと。鉄塔を見た娘が、たどたどしく「あれ何?」と聞くから、何を思ったのか「デーモン小暮だよ」って僕は答えた。そうしたら、娘が気に入って、そこを通るたびに「デーモン」「デーモン」と喜んだ。僕としては、ネタのひねり方もよくわからないというか、あんまり面白くないようなことを教えた気がして、その度に微妙に後悔する、なんてことがあった。
大してグっとこない思い出だ! そんなことよりも、もっともっとグっとくる瞬間が、いろいろあったはずなんだ。でも、あまり覚えてない。
だから、今からでも、グッときたことがあったらなるべくメモしておこう。自分のために。
最近のだとこんな感じ。
娘7歳が大人っぽい口調で「いつも言ってるでしょ?気をつけてよね」って言うから何の話かと思ったら「カレーはお子様カレーの甘口にしてよね。中辛だと辛すぎ」って文句言うので、「ごめん無理だった?」って聞いたら、「おいしいけどさ」ってガツガツ食べてた。ツンデレの才能を感じてなんか心配。
— 鯖缶メモ (@savacanmemo) 2018年6月19日
娘(7歳)が、「最近めっちゃイライラするんだよね」と、大人みたいな口調で言うので理由を聞くと「グラグラした歯がなかなか取れない」と、子どもならではの理由だった^_^
— 鯖缶メモ (@savacanmemo) 2018年6月14日
娘が、生意気な感じの口をきくんだけど、中身はまだ子ども、みたいなことってよくあって。「サンタクロースには値段の高い方のおもちゃをもらおうよ」とか、その手の言いぶりってなんか面白い。
4歳ぐらいの時。ハロウィン用にドレスを欲しがって、妻(こはだ)は「美女と野獣」のベルのドレスを買い与えた。娘はもちろん興奮して、試着して喜んだ。
買ってからしばらく経って、まだハロウィンの10日前ぐらいだったと思う。
娘は、「ねえパパ。聞きたいことがあるんだけど」と。言い方がなんか大人っぽい。
娘「ベルのドレス、今着ちゃダメだよね?」と。
「○○したい」ではなく、「○○しちゃダメだよね?」っていうのはなかなかに複雑なニュアンスを表してて、ちょっと上級編の日本語だ。
僕は、なんとも思わず、「うん、ダメ」と答えた。理由はよく覚えてない。すぐに忘れるぐらいだから、大した理由ではない。「もうすぐご飯だから(汚れると困る)」「風邪気味だから(ドレスは寒い)」みたいなことで、なにか理由はあったんだと思う。娘は、その理由を分かっていていて、分かってるからこそ「ダメ?」と聞いてきたのだ。だから僕は、どちらかというと「今は着ちゃダメって分かってて偉いね」というぐらいのつもりで、「ダメ」と答えたのだ。
そうしたら、「うん、わかった」と明るく答えたはずの娘が20秒後、部屋の隅でシクシク泣いていたときの僕の気持ちを想像してほしい。
うわー、本当はめっちゃ着たいのに、言い方は「着ちゃダメ?」って言ってくるパターン、4歳でもあるのかー! 複雑な乙女心キタコレ!
僕は、今すぐにでもベルのドレスを着せてやりたかったのだが、娘としては「ダメなことを分かってるからこそ、涙をできるだけ堪えようとした」のであって、安易に「泣いたからOK」とする訳にもいかない。シクシク泣いている娘に「我慢するの、偉いね。あとで、ちょっとだけ着ようか」みたいな対応をしたような気がする。
「うん、わかった」からの「シクシク」は、なんというかグッときました。
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子ども2人を歯科検診に連れていって。「すごいね、キラキラだね」って子どもたちが先生にめっちゃ褒められて、泣きそうになった。
— 鯖缶メモ (@savacanmemo) 2018年6月23日
「帰ったら、いつも仕上げ磨きありがとう、ってママに言いなよ」って息子に言ったら、「パパもね」って言うから、実際ちょっと泣いた。
娘の方が親の感情に敏感で、コミュニケーションが豊富かつ繊細、悪く言えば媚びるような場面もあるのに対して、息子のほうはもっと適当というか、あんまり親を構ってくれないようなところもある。
でも時々、息子はこんなふうに、不意打ちで僕を泣かせてくる。グッとど真ん中にストレートを投げ込んでくる、というか。
確か、4歳になる直前だったと思う。
自転車に乗って、僕と息子で出かけるとき。息子は、いろんな乗り物がやはり好き。
「歩くより、自転車が速いよねー」
「自転車より、バイクが速いよねー」
「バイクより、車が速いよねー」
「車より、電車が速いよねー」
「電車より、新幹線が速いよねー」
と、何度も繰り返し言っている。結構頭のよさそうなことを言ってるので、僕はちょっと欲張りになって、問題を出してみる。
「車と電車がどっちが速いかって、どうやって比べるの?」とか。
「えーわかんないー」って答えるだけなんだけど、質問の意味はわかってるみたいだ。
「車より、自転車の方がいいところって、ある?」って聞いたら、それはすぐに答えてくれた。
「後ろを向けるところ」
僕は、ややタイムラグあって、息子の言いたいことの意味がわかった。子供用のイスが前後についていて、前(ややイスが小さい)に息子、後ろ(やや大きい)に娘を乗せることが定番。
息子は、前のイスに乗って、後ろを振り返りながらおしゃべりをするのが好き、っと言いたかったのだ。「そうだね、本当にいいよね」ってやっとのことで答えながら、これは一生覚えておこう、って思った。
(最後まで読んでくださってありがとうございます。思い出せたらまた書きます)
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