鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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【日記】マンガばかり読んでるうちに年を取る②(油断してるように見えてまったく油断してない)

2023年2月某日 ひとりで映画館に行った話

たぶん12年ぶりぐらいにひとりで映画館で映画を見た。「たぶん12年ぶり」と書いたけど、実際はもうちょっと前だった気がする。とにかく、子どもが生まれてからは行ってないことは確かだ。娘が11歳だから、何となく「12年ぶり」と思ったけど、どうか。最後に1人で行った映画が思い出せない。「イングロリアス・バスターズ」「グラン・トリノ」は(結婚する前に)妻と行った。今調べてみたら、それぞれ2009年なのか。「1人で行った」最後のはその前になるから… 思い出せない。


ずっと映画を見に行ってなくて、そのことを寂しく、後ろめたく思う気持ちがあって。自主映画を2年を費やして撮ったり(20代)、映画学校の字幕コースの説明会に行って映像翻訳者を目指したりした(30代)のに、「あれ、オレって言うほど映画のこと好きじゃないんじゃ…」みたいに自分でも気づいちゃってる感じ。それが何とも寂しくて、でも、無理して映画好きを演じる方がよっぽど寂しいから、なんとなく諦めていて。


子どもが小学校に入ったころからだいぶ楽になって、会社が休みの月曜と火曜に映画を見に行く余裕はあるはずなんだけど、見に行こうという発想がなかなか出てこなくて。というか、なんでわざわざ映画なんて見に行きたいと思うのか分からない、そんな気持ちの方が近くて。


でも今朝は、行く気になったんだよな。ちょっと。この感覚は自分でも分からないんだけど、ふと、不意に、フットワークが軽くなる感じを捕まえて、行動できた。なんだろう。昨日、「やろうと思っていてサボっていた用事」を1つ片づけて、添削仕事をサクッとノルマ分片づけて、ちょっと気分がよかったからなんだろうな。その気分のよさを引き継いで、「映画を見に行く」という用事を昼に入れて、その時間から逆算して今日のやることをそれまでに終わらせよう、みたいな、ちょっと軽やかな気持ちに、自分の行動を合わせることができた。


端的に言って、うれしかった。まったく忘れてたんだけど、映画が始まる前の、いろんな映画の予告編。大好きだったんだ。全部見たくなるやつ。ああ、オレって映画を見るの好きなんじゃん、と思い出してちょっと救われた気分になる。それを15年ぶりぐらいに味わった。


まだソワソワしてるうちに、予告編始まって、それに合わせてイソイソとケータイ切る時。大げさに言えば「自分の電源」も切るあの感じ。「まだどんな感想も言わなくてもいい」って、目をつぶって、日常の喜怒哀楽を一度リセットして忘れる感じ、すごくよかった。15年前の僕もそれが好きだったけど、今日も、好きだった。


ひとりで映画を見るのって、短い一人旅だ。この、「携帯を切って、もう一度電源を入れるまでの2時間、僕はそれまでいた世界には戻らない(戻れない、戻らなくていい)」っていうのが旅っぽい。作品(「別れる決心」)の内容も面白かったけど、それよりも、「映画が始まる」っていうこと自体がすごくうれしくて、静かにハラハラした。


日記に書きながら気づいたけど、「まだ片付いてないタスクがある」っていう焦りで、今まで映画に行けてなかった気がする。「医療保険を検討して加入する」「メガネを買う」「散髪」「スマホの料金プランを見直す」「確定申告」…やらなくちゃいけないけど、面倒でサボってるタスク、たくさんある。それで、「重要タスクをサボってる」という罪悪感で、「ちょっとした楽しみ」へのフットワークが重くなってたことの表れの1つが、「映画に行けない」だったんじゃないか。映画館での鑑賞だと、「2時間なにもしない」が確定するわけで、それをやるのが心理的に抵抗があった(ことに気づいた)。


でも、映画見ないでもどうせタスク消化はサボるわけであって、だったらむしろ「11時半からの回に間に合うように1つタスク潰しておくか」みたいに考えた方がいろいろうまくいく気がする。また行きたい。


2月某日 読むのが慣れてない種類のマンガ

読んだマンガのメモ。

 

「違国日記」(ヤマシタトモコ)…1~2巻。小説家の女性が姪と暮らすことになる話。これは、好きな感じ。「こういうの、読みたくてもあんまり見つけられないんだよね」とか思ってる。ほら、「こういうの」とか言って、この作品の「よさ」を語るボキャブラリーが自分の中にすぐに見つからないわけであって、あんまり慣れてないんだ。「槙生」という魅力的な人物を、魅力的に描いてる。どう魅力的なのか。描き方のどの部分が魅力的なのか。もうちょっと読んでみるつもり。


「ムショ医」(佐藤智美)…全5巻+続編1冊。女子刑務所に非常勤で務めることになった女医の話。職業奮闘マンガの主人公って、ほっぺがテカテカしてるイメージあるな。まあ、目がキラキラしてる、でもいいんだけど。「好奇心旺盛で、すぐアツくなってヘマをするんだけど、またすぐ立ち直る。周りを巻き込んで、ウザがられるし敵も作るんだけど、気づくとみんな元気になる」みたいな熱血キャラ。この作品でもやっぱりそうなんだけど。途中で高校の後輩が刑務官として入ってくる時に、話の軸がブレた気がしたんだけど。どうだったか。でも最後まで読めた。


「私たちはどうかしている」(安藤なつみ)…1~2巻。1~2巻読んだ限りでは、ギリギリ好きにならなかったな。「復讐のために利用するはずの相手に惹かれてしまう」みたいなミステリー+ラブなんだろうけど(違うのかな)、主人公のことを(読者である僕が)好きになってないのに愛も謎も興味持ちにくいんですけど、みたいな。


でも、もうちょっと少女マンガを読み慣れてたら、「ああ、この感じね」と自動補正して読んでるうちに、作品の面白い部分だけに集中できるのかもしれない。


2020~2022の2年間でマンガを(たぶん)3500冊ぐらい読んだんだけど、去年の夏ぐらいからペースが落ちていて。それはどういうことかというと、非常に単純な話で、近所のTSUTAYAが閉店になり、利用していたコミックレンタル(月額1100円で借り放題)がもう使えなくなってしまった、という。


だけど、「タバコを吸うようにマンガを摂取したい」という欲求を自覚したので、最近になって電子書籍のサイトをいくつか会員登録して、Kindle Unlimitedの会員にもなった。それで、「試し読み無料」だったり、Kindle Unlimited会員無料だったりした作品を拾い読みしてるんである。


これはまあ、ひょっとしたら面白いのかもしれない。無意識に食わず嫌いしていたような種類のマンガを、「無料だったら読んでみるか」と手に取るきっかけになる。今のところあんまり手を伸ばしてないけど、”転生もの”もちょっとは読むかもしれない(あんまり気は進まないんだけど、本当にただの食わず嫌いかもしれないので)。

 

2月某日 油断してるように見えてまったく油断してない

「ザ・ファブル The second contact」(南勝久)…1~6巻。ファブルの第2部。面白くてびっくりしたよ。読みもせずに、「どうせ劣化版」と決めつけていて反省。無料の試し読みだけじゃなくて、出てるところまで買って読んだ。


アキラの正体がミサキにバレてる時点で、「緊張感成立しなくない?」と思ったんだけど、そういうことでもないらしい。元殺し屋(たち)がカッコよく描かれていれば面白いわけであって、彼らのカッコよさ(「油断してるように見えてまったく油断してない」)は、ユルいコント展開でむしろ引き立てられる、というか。


「ウィッチウォッチ」篠原健太…3~4巻。油断して読める感じがすごく好き。ギャグもキャラもストーリーも、「これが分からないヤツはセンスない」みたいに読者を試してくるところがない(例えば、魔法の名前が絶妙にダサかったりするのがいい。ギャグセンスやオタク知識を試される感じがない)。そうすると、こっちも「この程度で笑ってたまるか」「この程度で泣いてたまるか」と思わずに読める。プロのエンタメ。


ところで、僕は去年の秋から週刊少年ジャンプを毎週買って読んでるんだけど(「HUNTER×HUNTER」の連載再開がきっかけで買い始めたのに「HUNTER×HUNTER」はもう休載が再開してる)。ずっと単行本派で、雑誌を毎週読むという習慣を初めて体験して、ギャグマンガのありがたみを知ったというか。ガパオライスに乗ってる3切れのキュウリみたく、次の味に行く前に1回舌を休ませるあの感じ。(ちょっと違うかもしれない。これ以上掘り下げない)


「フラジャイル 病理医岸京一郎の所見」(原作:草水敏/作画:恵三朗)…1~3巻。「ワーカホリックな有能/変人が、ワーカホリックしてる話」ってなんで面白いのかな。その人の成功を見て嫉妬せずに済むから?(「本人あんまり得してない」的な構造がいいのでしょうか)

 

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