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2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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【日記】「宮本から君へ」が嫌いだったけど好きだった件(48歳になってもHIPHOP入門⑰)

2025年1月某日 つい応援するような気持ち

「宮本から君へ」(新井英樹)、全12巻読み終わった。主人公の宮本浩が明らかに「ヤバい奴」(頭に血が上りやすすぎる、視野が狭すぎる、思い込みが強すぎる)なのに、そこそこ会社に受け入れられてるっぽいところが、なんとなく読み心地が悪いんだけど、でもそこに作品の魅力(人間を美化せずに、けれども肯定的に描く)が詰まってるのかもしれない。

 

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読んでいて、気持ちを動かされるマンガで、なんか懐かしかった(令和の読者からは敬遠されそう?)。無理やり気持ちを動かしてくるような迫力がある。1~2巻ぐらいで、僕は宮本のことが好きじゃなかったんだけど(恋愛へのウジウジ感が面倒すぎた)、たぶん3巻かな、頭を丸めた時(令和の読者のために解説しよう。営業先でケンカという大失態をやらかしても、坊主頭にしたら許してもらえるという謎の風習が昭和のサラリーマンものにはあったらしい)、宮本が自分の殻を破るような流れにグルーヴがあって、つい応援するような気持ちになってて。「あれ? 俺、宮本のことちょっと好きになってる?」みたいな驚きがあった。そこから最後まで、宮本の不器用さをもどかしく思い、ウザさにウンザリしながらも、最後まで付き合ってしまった。

 

この感覚、久しぶりだったな。こんなマンガ、あんまりなくない? (「最近のマンガ」と雑にくくっても意味ないと思うけど)「なんらかの既存のパターンに沿ってそのジャンルのファンに媚びる」が多すぎて、主人公のことを嫌いになるというより、「そもそもこのタイプのマンガが好きじゃない」とか、「好きな感じかと思ったけど、ちょっと失敗しててハマれない」みたいな感想になりそう。


11巻で出てきたセリフを1つ引用しておこうかな。

「ええやないの勝手しとったら……人間生きとる事自体わがままなんやから」「せやけど勝手しとって割り食う人間の顔色見るのは卑怯ちゃうか」

 

これは、宮本の上司(理解者っぽい役回り)の「愛あるダメ出し」なんだけど。「ワガママやって、その上許してもらおうだなんて図々しいことするな。せめて筋を通しなよ」みたいなことなのかな。要するに自分勝手に生きるしかないだろ、と宮本を励ますような意味合いで。作品の価値観をよく表すようなセリフだったと思ったので。

 

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