鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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【日記】TOEIC受けてる場合じゃねえよ(54)

2022年7月某日 娘の吹奏楽の発表会に行った

うちの子の小学校では、4年生から吹奏楽部があって、娘は友達に誘われて入部した。娘の入部以来1年と2ヵ月が過ぎて、ようやくはじめての「ホール演奏会」に参加できた。去年は学校内の音楽祭と、部内の保護者だけに見せるお別れ演奏会はあったけど、「学校の外に出て、他の学校と発表を見せ合う」という機会はすべて中止になってしまった。というか、去年だけでなくおととしも同じなので、6年生の部員の子たちにとっても、はじめての演奏会ということらしい。


3年ぶりの演奏会。控えめに言っても感無量、というところだろう(娘にとっては、部活を始めてからずっとコロナ禍だったわけであって、「大会中止」とかは当たり前の感覚だったかもしれないけど)。ちょっとこれまでのことを思い出したりしたよ。


子どもには、「4年生になったら習い事を続けるかどうか自分で決めていい」みたいなことを話していて、それで娘は新体操をやめて(レッスンの時間が遅くなって大変だし、習い事よりも学校の友達と遊びたい、と)。僕は新体操の先生がカッコよくて好きだったから(ちょっと「ガラスの仮面」の月影先生っぽい)、娘には続けてほしいと思っていたし、それは娘にも伝わっていたと思うんだけど、それでも「やめたい」と言うなら尊重するのがいいのでは、と思って、娘は新体操をやめたんだった。


それからしばらく経って、「吹奏楽部に入りたい」と娘が言ってきた時はうれしかったな。「何をやるか、やらないか、なるべく自分で決める」という意味では、部活動をせずにいても別に構わないんだけど、「何かに取り組んでる」というのが親としては安心できるわけであって。


だから、去年の春、入部したての頃に部活動が自粛になった時には気を揉んだ。「せっかく娘がやる気になったのに、意欲をそがないでくれよ」と、どうしても思ってしまうじゃないですか。体験入部で、いろんな楽器を触って、フルートをやることが決まったのにそれから部活動は休み。夏休みには学校からフルートを借りて帰ってきて、(時々はサボりながらも)毎日練習してたのに、2学期になっても部活再開は当面見送りと分かって、「夏休み明けの練習で先生を驚かせる」みたいな張り合いが宙ぶらりんになってしまった。


その後も、部活動自体は再開されたけど、大会の類は全部キャンセル。「オリンピックはOKなのに、子どもの部活動は何でNGなんだ」みたいなよくある文句も何度も浮かんだ気もするし、「目標が立てにくくても、とりあえず子どもは毎日朝練に言ってるし、まあよしとするか」みたいに、自分をあいまいに説得してた気もする。何しろ、正直に言ってよく覚えてないや。娘がやってる部活であって、親が頑張ってるわけじゃない。


そんなことを思い出して、ちょっと不思議な感覚。「そういえば、これって感無量なんじゃね?」みたいな。先生方にとっても久しぶりの合同演奏会なわけであって、ちょっとあたふたするような雰囲気とか、もちろんコロナ禍での活動という緊張感とか、それでも他校の先生と横のつながりもあるんだろう、旧交を温めるような盛り上がる雰囲気もあって。周りの保護者もそうだ。所在なげにスマホをいじったり、久しぶりに会う顔見知りのママ同士がテンション高く挨拶しあったり。いろんなグラデーションの態度で、ホールが開くのを待っていて。


僕は、周りの保護者の様子を見ると、なんか安心するんだよな。子どもの晴れ舞台に興奮する気持ちもちょっと、ダルい気持ちもちょっと、でも普段と変わらないただの1日、みたいなテンションもあって、それらが混ざり合った感じ。ツイッターのタイムラインには、コロナをナメすぎてる人と、コロナにビビリすぎてる人の両極端な意見が並びがちじゃないですか。でも、実際にはその中間のテンションがあって、不安も油断もただの人間らしさだな、って思い出してちょっと愛おしくなる。


ホールが開場し、娘たち部員は楽器と一緒に1階席へ。控え室は使わずに、客席から交代でステージに上がるスタイルらしい(そうしないと密になってしまう、というような事情)。僕と妻と息子は2階席へ。こうなると、ちょっと油断してしまう。娘を集合場所に送り届け、先生の管理下になり、あとは僕らはただの観客、ということがはっきりするこの距離。娘が困っていても、助けられない(もう5年生だ。手助けしようとしてもウザがるだけだろう)、そのことがはっきり実感できて、ちょっと肩の荷が下りた感じ。この、ちょっと緊張が緩和した時間、涙腺も緩むんである。


開演を待つ間、「NFLの開幕まであと1ヵ月ちょっとか…」みたいなことをなぜか考えていて。アメフトのネット観戦が趣味なんだけど、コンタクトが激しいスポーツで、シーズンが短い(オフシーズンが長い)んですよ。それで、待ち遠しいな、と。


何でそんなことを思ったのか。「アメフトは、見るスポーツとしてのエンタメ性が高度に発展してる。1プレーごとにいちいちフォーメーションをやりなおすターン制、ルールでポジションごとの役割を定めてるのもあって、チームの息が合ってるかどうかが可視化される」みたいなことを考えてたのは、「ひょっとして吹奏楽も同じなのでは。いろんな楽器のパートが合って、チーム全体の息が合ってないと曲が本領発揮しない」みたいな発想か。


最初の出番の学校は、3年生から部員がいるらしい(娘たちは4年生から)。そうすると曲のレベルも下げることになるのかな。ステージに上がって、マスクを外すタイミングとかも指揮者の先生がキビキビと指示してる。「その段取りも練習したんか。マジメかよ」とか思うと、ちょっと泣けてくる。


娘たちの出番は2番目。最初の学校よりも人数が多くて、ドタバタ感がちょっとある。感染対策でつばを拭うためのタオル(ハンカチ?)をステージに持っていくのを忘れたらしく、半分ぐらいの部員が自分の席に取りに戻ったりしてた。ああ、アメフトでもそういうドタバタ時々あるよ、とか思ったり。


演奏は、3月の部内でのお別れ演奏会の時よりもずいぶんよくなっていて、グッときたよ。よく練習して、自信を持てたんだろう。シンプルに、大きな音が迷いなく出せてる感じ。曲の盛り上がりをしっかり楽しめてる。やるじゃん!


吹奏楽部の保護者会で、先生が「他校とどうしても比べてしまうと思うんですけど、このコロナ禍で部活動にかけられる時間も学校ごとの判断でずいぶん違いますし、他校と比べての評価ではなく、子どもたちの努力を認めてあげましょう」という話をしていた。なんでそのことを思い出したかと言うと、そんなこと言われても、内心では比べちゃうよね。「さっきの学校には勝ったよね」みたいな。


そして、「他校と比べて評価しないで」の真の意味を、次の学校の演奏で知ったんだけど。うちの子どもたちのお隣の学校なんですけど、「めちゃくちゃ上手い」と噂では聞いていたんですね。僕は、審査員として点をつけるなら、娘たちの3月の演奏は5.5点で、今日は7点ぐらいかな、と思ってて。お隣の学校は9~9.5点ぐらいを想像してた。でも、実際に聞いてみたら92.5点ぐらいで。


マジでビビりました。「リズムが合ってる」「音程が合ってる」の段階ではなく、「音色が合ってる」「曲の解釈が合ってる」という段階を小学生に求めていいんですね。曲の輪郭が分かる。抑揚が、2次元ではなく3次元。ドラゴンボールで言えば、悟空が初めて出た天下一武道会ではなくて、ギニュー特戦隊のレベルで実力違った、という。「頑張ったね」じゃなくて、「すごく迫力のある曲だね」っていう感想が、生まれるとは想像できてなかった(帰ってから調べたら、全国大会で入賞するような学校だった)。


思えば、演奏前の音合わせの段階から並みの小学生ではなかったです。「先生に言われて何となく音を出してる」という音合わせではなくて、隣の生徒同士、音を出し合って自主的に自分の耳で確かめてた。それがちゃんと音合わせができてるのかは僕には分からないけど、たぶんちゃんとできてるんでしょう。そうでなくては、あの態度で音合わせには取り組めないでしょ。


昔住んでたアパートの近くの高校は、野球部の練習がすごくて(散歩のコースで、時々目にした)。鏡の前で素振りしてるだけで、練習に対する真剣さが伝わってきた(ちゃんと考えて、上手くなろうとしてスイングしてる感じ。適当に回数だけ終わらせようとしてない練習。調べてみたら、過去の甲子園出場経験がある学校だった)。


公立の小学校で、どうしてあのレベルまでできるのか、ちょっと秘訣は想像もできないけど、楽器や曲のポテンシャルをしっかり出した演奏を先輩がしていたら、「練習したら私にもできる」と後輩がイメージしやすいとかなのかな。娘たちにとっても、聞けてよかったな。


演奏会終わって、妻は会社に。僕と子ども2人で帰宅。とにかく、無事に参加できてほっとした。これで、ようやく夏休みが本当に始まる感じ。


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(昔書いた、新体操の先生についてのエッセイも貼っておきます)

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