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2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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【日記】TOEIC受けてる場合じゃねえよ⑱

2022年3月某日 そして自宅待機は終わる

かなりあっけなく、自宅待機期間は終了した。感染対策に緊張して、逃げ場もなくストレスフルな期間だったとは思う。それでも息子も娘も、自分で出したゴミをゴミ箱に捨てたり、自分で布団をたたんだり、服を洗濯用のネットに入れたり、自立を促すのにちょっといい機会になった感もある。いままで全員同じ部屋で寝てたけど、一人で寝るのも怖くなくなっただろう。(アンラッキーをラッキーに変えていけ、と思いたい)


一番怖かったのは停電の時だ。あの、電気がない1時間強。息子にシビアな症状はなさそうだと思いながらもまだ緊張していて、「もし急に呼吸が苦しくなったらどうしよう。俺は、それに気づけるのか? すぐに救急車呼べるのか? 呼んだらすぐに来てくれるのか? 搬送先の病院はすぐに決まるのか?」という不安は、わずかながら確かにあった。その不安と、「もし停電の復旧に1週間ぐらいかかったらどうしよう」という不安が化学反応を起こして、モクモクと膨らんだ40秒ぐらい(そして、すぐにショートして思考停止したんだけど)。


その後電気が戻ってきたときに、「トム・ブレイディが引退の意向を撤回し、現役続行を発表の流れかよ」とか思って、それをツイートしようかと一瞬思ったんだけど、「不謹慎かな」とか思ってやめたりして(もっと不謹慎で無神経なこといくらでもツイートしてきたと思うけど、一度やめるとツイートする気にならないのも面白い)。


会社に戻る時に、ちょっといいお菓子をチームのメンバーに配ろうとも思ったけど、結局面倒でサボってしまった。「長くお休みをいただき失礼しました」みたいなお菓子。


「僕は自分の都合で休んだんじゃなくて、世の中のルールに従って、会社の要請する予防策に協力するために、自宅待機をしていたわけであって、自分のわがままや罰で休んでたわけではない」とか、「ぶっちゃけこういうの面倒と思ってる人も多いはず。KYサイコパスキャラの僕が率先して謎の慣習を無視した方がいい」とか、言い訳を考えながら。「でも、お菓子を配った方が僕自身も気が楽なような気がするから、そんなかたくなにならなくてもいいのかも」とも一方では思ってたんだけど。結局、ただ単に面倒でサボってしまった。


今回のことで思ったのは、「お金の不安」について。ネットスーパーで、5000円(ぐらい)以上注文すると送料が無料になる、みたいなシステムでどんどんカートに商品をクリックしていくときに、「これ毎日やってたら破産するな」みたいなことを思った。実際には毎日注文するわけじゃなかったし、会社に出る時は昼食は外で食べるので、むしろ普段よりお金は使ってないぐらいなんだけど、やっぱり何となく怖かった。


この、「怖かった」という感覚が今後もっと年を取って何度もありそうなのでもうちょっと思い出しておくと、「お金がないことのみじめさにメンタルが耐えられるか」みたいな不安がよぎった。巣ごもりの生活で、ちょっとでも楽しめるようにマンガを注文しようか、とか思って、でも「お金がないからやっぱりやめよう」と思いとどまることがあったとしたら(今回は、そのぐらいの余裕はあったので買ったけど。ちょっとは迷った)。寂しくて泣けてしまう。ネットスーパーの買い物も、「面倒だからサクサク終わらせよう」というテンションでやったけど、「ムダなもの1つも買えない」という気持ちでネチネチ迷っていたら、自分をみじめに思ってしまうんじゃないか。


もちろん、「お金が無尽蔵にある」ということはないから、「いくら使っても心配ない」という状態にはならない。ということはその都度、折り合いをつけていくしかないのは当たり前なんだけど。体や心のステータスがピンチになった時に、お金がないとピンチのダメージが2倍にも3倍にもなるよな、みたいなことが、かなり実感を持って想像できた気がする。


我ながら情けなくてウケるな。45歳にしてようやく、老後の貧乏について心配し始めたのか。普通の人はもっと、若いころから心配して、備えてたりするんだろうか。僕は、何の覚悟もないまま、この年になったよ。そして、何となく圧倒されてるところ。


もう1つ。この自宅待機期間で自分で覚えておきたいのは、翻訳仕事を受注しなかったこと。会社に行かずに、時間はたっぷりあるんだから、仕事を受ければよかった。都合よく仕事があるかは分からないけど、「仕事ないですか?」と数件メールするぐらいしてもよかった。でも、やらなかった。


今のところ、僕はそれを特に「オレってダメだなあ」と責めるつもりもないんだけど。ただ、翻訳仕事を続けるために、会社勤務をパートタイムにしてるのに、時間の余ったこのタイミングで仕事を受けようとしないのは意味が分からないな、とは思った。


でも、ストレスの元になるものを、1つでも増やしたくなかったんだ。翻訳仕事、「仕事を受けてから締め切りを守れるメドが立つまで」は緊張して、イライラしやすくなっちゃう。「家族みんなが家にいて、でも互いに距離を取りながら、感染に気をつけながら暮らす」というこの緊急事態に、「イライラの元」を家の中になるべく入れたくなかった。


それはいいとして、僕にとっての翻訳仕事、「イライラの元」なのかよ。実際に手元で作業を始めてみれば、何ということもないんだけど、やっぱり「緊張」というか、「プレッシャー」というかはあるんだよな。ちょっとそれとどうやってつき合っていくか、考えないといけないかも、とは覚えておこう。

 

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