「コスパ」=「コスト/パフォーマンス」を考える時に最も重要なのは、コストとパフォーマンスを正しく見積もることではないか。そうでなければ、コスパを考えることは無意味に近い。
例えば、通いたい英会話学校が2つあるとする。「必要な時間とお金」とかは結構はっきりと計算できる。では、「見込まれる成果」はどうか?正確に比較するのはかなり難しい。
では「英会話学校」に通うと、「留学する」の比較ではどうか。僕は考えたことがないからわからないけど、「コスト」も「パフォーマンス」も、なかなか評価しにくいのではないだろうか。
そもそも、「英語を勉強する」のって、コスパ的に正しい選択なんだろうか? 「いや、中国語のほうがいいんじゃないか?」「通訳や翻訳で食えるようになるレベルまで習得できないかも。仕事で活かせるかどうか分からないんだから、そもそも無駄なんじゃないか?」とかを考え始めると、もう分からなくなる。
(僕自身は、30歳を超えてから英語の勉強を始めて、プロの映像翻訳者になるまで10年かかりました。そして、なってからも、大して稼げていません。でも、英語を勉強する過程で出会ったNFLに熱中して、「去年まで現役だったQBが解説者になって、分析もジョークもすごく達者」というのを英語で聞き取れた時には、それだけで十分元は取れたな、とは思いました。)
そう思うと、「コスパが計算できたり比較できたりするもの」の範囲って、相当限られてくると思う。だから、こう考えるのはどうだろう?
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①「コスパが判断できそうなもの」についてはコスパを考える。
・通勤の45分で、最大限効果をあげやすい勉強法は?
・TOEICを受験する。リスニングとリーディング、どちらから勉強するのが効率いい?
・英文法の総復習をする。1冊の本を3回読むのと、3冊の本を1回読むのと、どちらが効果的?
・早起きする? 夜更かしする?
とか。そういうことは、コスパを考えるといいと思う。実際には、正しくコスパが計算できなくてもいいと思う。重要なのは、自分で納得できたかどうか。自分で納得できてない勉強法だと、やってる途中に「他の勉強もやったほうがいいのでは?」と疑心暗鬼になって、それこそ効率が悪い。
②コスパが判断しにくいものについては、「できるかどうか」「やりたいかどうか」でシンプルに判断。とりあえず始めてみてから、考え直す。
始める前は、「どの程度大変か」「どの程度効果があるか」は評価しにくいもの。それならシンプルに「やる」「保留」「やらない」だけ判断。「やりたい」かつ「できる」ならとりあえず始めてみるのが効率いいだろう。
そして、「成果を評価できると思われる時期」を予想して、「コスパ測定デー」を、あらかじめ決めておくといいと思う。「これやっても無意味なんでは?」などという思いがあると、勉強に集中しにくいもの。かと言って、そういう邪念が沸くのも当たり前の気持ちなので、「3週間後に評価する」と、あらかじめ決めておいて、その3週間の間は「やるべきかどうかウジウジ悩むこと」から離れるといいだろう。
僕は、「無駄遣いを気に病むな。時間も金も、どうせいつかなくなるんだから」と、半分本気で思っている。もちろん、お金も時間も涙が出てくるほど大事なものだろう。だからこそ、ウジウジ悩んでいても仕方がないように思うのだ。
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