鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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他人の子ども同士のケンカを見て思ったこと

昨日、他人の幼児(たぶん4歳~5歳ぐらい)同士の、結構まともなケンカを見た。1つのオモチャを取り合って、互いにまったく譲らず、押し合ったり、泣きあったり。

1人の子がポカポカ叩き出した時には、さすがにちょっと心配になった。それぞれの子の親が近くにいたから、僕が何かをしなくちゃいけないというようなことはなかったんだけど、正直言ってすごくハラハラした。

僕は、自分の息子(5歳)を、体育館の幼児スペース(ちょっとした滑り台とかトランポリン、ボールプールなんかがある。)で遊ばせて、いつものようにスマホをいじったりしてダラダラしていた。

小学校の教室ぐらいの広さのスペースで、特に危ないものも置いてないので、親としては油断できる場所だ。唯一気をつけなくちゃいけないのは、ヨチヨチ歩きの乳児を怪我させないように息子に言い聞かせるぐらい。大変にありがたい場所で、重宝している。

部屋には、「ウレタンというか、発泡スチロールのような軽い素材でできた大きい積み木」みたいなものがたくさん置いてある。子どもらはそれでお家を作ってもいいし、「道」のようにつなげて平均台を歩くようなトレーニングサーキットもできる。子どもたちに人気なのは、平たい直方体(消しゴムみたいな形状で、子供の体で丁度持ち運べるぐらいのサイズ)を、ボールプールに浮かべて、バナナボートのようにまたがって進んだり、サーフィンのように上に立ったりする遊びだ。

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その、「デカい消しゴムみたいな柔らかい積み木(=以下赤い積み木)」をめぐって、トラブルが起きた。クセっ毛の男の子と、アイドル顔の男の子が、赤い積み木を取り合っている。

ちょっとしたことで、子どもが泣くのはよくあることなので、子ども同士がケンカしても「大けがさえしなければOK」ぐらいには思って、「試しにちょっとほっておいて、推移を見守ってもいいかも」とは思う。でも、よくあるパターンでは、パワフルなママがやってきて、うまいこと自分の子どもの気を他のものに逸らして、トラブルを回避させたりする。

でも、この日はうまくいかなかった。アイドル少年のママが、「他の色のもある」と説得しても、「みんなのものだから独り占めしないで」と説得しても、アイドル少年は「赤い積み木」を諦めようとしない。「僕の方が正しい」ということを母親に認めてもらいたくて、他の積み木では納得しない。それはクセっ毛少年も同じだ。クセっ毛少年の方のパパは、遠くから見ていて、出てこようとしない。たぶん、自分の子どもの方が正しいと思っていて、それを相手に伝えられるか、少し様子を見てるんだと僕は想像した。

この時の僕の心境を正直に言うと、「気まずいからさっさと解決してほしい」「どっちでもいいから積み木を諦めて、ケンカをなかったことにしてほしい」である。はっきり言って、子どもの気持ちに寄り添ってるとは到底思えない考えだ。だから、両方の子の親の対応を責めるつもりはないけど、僕としては「さっさと終わってくれないかな」とは思っていた。

でも、ケンカは終わらない。僕はことの発端を見ていないので想像でしかないんだけど、たぶんこんな感じなんじゃないかと想像する。

①クセっ毛少年は遊んでいた赤い積み木をその辺に置いて、別の遊びを始める。
②アイドル少年が、順番が空いたと思って赤い積み木をゲット。
③クセっ毛少年は、「まだ自分のものと思ってたのに、断りもせず取られた」と思って、怒って取り返す。
④アイドル少年は納得いかず、怒って取り返す。

ケンカはちょっとエスカレートして、押し合いが始まったので、僕としてはその瞬間で親が介入して強制終了させるのがいいかなと、今日になって思った。周りで1歳ぐらいの子どもも遊んでいるのだ。「暴れるぐらいだったら諦めなさい」と言って、納得しなければ無理やりにでも引き離す。積み木の取り合いに対してのジャッジはせずに、押したり叩いたりしたことを謝らせる。

でも昨日は、「ケンカしてたのが自分の子どもだったら、どうしたらいいかな?」って考えて、ちょっと勝手にオロオロしてた。というのは、僕は揉めごとが怖いので、自分の息子に「譲りなさい。諦めなさい」と対応してしまうと思うのだ。「ケンカしちゃいけません」みたいな。

会社とか、サークルとかでもちょっとそういうところがあって、不満を漏らしたり、反抗的な態度をとったりする人がいると、「面倒な奴だな」と心の中で思ってしまう傾向がある。でも、それってどうなのかな、って思う。「イザコザを回避して、自分のことは諦める」って、自分でそうするのは勝手だけど、他人にもそれを求めるのは、はたして正しいことなのか。本当は、その「面倒な奴」が正しいことを言っているのかもしれない。

必ずしも全力で他人の主張に耳を傾ける義理もないだろうし、例えば会議などで、些細な問題にこだわって自説を曲げない人には、「その話は別の機会にしましょうか」などと言ってOKと思うんだけど、「何かに異を唱えて、簡単には自分を譲らない人」を、即「迷惑な人」な人と片付けてしまうのは、さすがにサボりすぎかな、とも思う。

自分の息子が「何か絶対に譲れない」と主張した時に、頭ごなしに「ワガママ言うな」と決めつけてしまうこと、正直言ってよくある。これからもそういうことが多いと思う。

でもひょっとしたら、「どうして譲れないのか」「どうやったらその気持ちを相手にわかってもらえるか」「相手の譲れない気持ちを、悔しい中で受け止められるか」「お互い譲れない時に、泣くのではなくなにかアイデアを出せないか」とかを息子と一緒に考えられたらいいな、と思った。正直言ってかなり面倒な作業なんだけど、その面倒な作業を、息子には身につけてほしい。

できるかな? あんまり自信ないな。でも、「解決が面倒だからケンカするな」って思いがちな自分の傾向には気づけたと思うので、その傾向を計算に入れて、物事に対処していこう、とは思った。

もしも、できるなら、「面倒だから揉めごとは起こすな」ではなくて、「自分で自分のことを正しいと本当に信じられるなら、ムキにならないでもいいかもよ」と、伝えられたらいいな。簡単ではないだろうけど。

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