鯖缶@3rd&forever

2児の父のエッセイブログです。子育て、英語ネタ、コールセンターあるあるなど。

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ボードゲーム「カタン」の思い出

 

高校2年のころ。1人暮らしを始めた先輩のアパートに泊まっていいよと言われて、文化部仲間の何人かで集まった。高校生にとっては、十分に興奮する機会だ。何をするのか? もちろん麻雀である。(最近の男子高校生は、麻雀なんてしないんでしょうか? 僕らは、賭けもせずによくやったものです)

明け方になって、何人か寝てしまい、何人か帰った。4人に足りなくなって、麻雀が続けられなくなった。じゃあ寝るなり帰るなりすればいいんだけど、「アイドルよりも女子アナよりもゲームが好き」な男子高校生だった僕らが、そのまま諦めるはずもない。

先輩が、ボードゲームを出してきた。やったことのないゲームだ。「本当は4人のほうが面白いんだけど。やる?」徹夜明けに、やったことのないゲームのルールを覚えて、その場ですぐやろうというのだから、あの頃の自分には今の僕にはない「何か」があったものだ。

ルールを半分ぐらい聞いて、すぐにやってみる。面白い。もう1回やったころには、僕はこのゲームのトリコになっていた。しかし、そこでお開きの時間。まだまだ続けたかったけど仕方がない。

今の僕だったら、そこまで面白かったら「これすごく面白いんで、また今度やりましょうよ」とか言えるのだけど、思春期の僕は、なぜか「そのゲームがいたく気に入った」ことを隠してしまう。ゲームの名前も覚えずに、最初の出会いは終わった。

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そして(多分)6年後ぐらい。別の友達から連絡が来た。「明日ヒマ? カタンっていう面白いゲームがあるんだけどやらない?」と。
この時の僕には、「高2のときに出会って、すぐに意気投合したのに、深く知り合うこともなく別れたっきりのあのゲーム」の名前が、カタンであることを知らない。もし知ってたら、「カタンって、あの6角形のパネルを並べて、道つなげたり家建てたりするあのやつ? やるやる! 明日じゃなくて今やる!」と答えたはず。でも現実には何かの用事があって、誘いを断ってしまう。

そして、(たぶん)2年後。ネットカフェで、「カタン」の体験版(実際のボードではなくて、紙に書かれた練習用のマップを配るサンプルみたいなやつ)を手に取る。僕の好きなマンガ家の片山まさゆきさんがルール紹介用のミニマンガを書いていて、それがきっかけで手に取ったのだ。

ここで初めて、「初恋のあのゲーム」=「カタン」=「せっかく誘われたのに断って、再会できていないあのゲーム」が僕の中で繋がった。
でも、大人になると「ボードゲームをやるために集まる」などという機会はない。集まっても、麻雀だとか、「いただきストリート」だとか、すでに知ってるゲームをやるわけであって、なかなか新しいゲームに挑戦することやらなくなる。僕の、「カタン」への思いは募るばかりだった。

そんなとき、奇跡が起きた。

バイト仲間で、「カタン」の大ブームが起こったのである!

当時の僕は、コールセンターの夜勤シフトで働いていた。12時間拘束で、3時間の仮眠時間がある。仮眠時間なのだから、本来仮眠をとってしっかり休めよ、という時間のはずだけど、昼夜逆転の生活なので寝ないでも平気だった。「寝ろよ」と言われると寝られないものである。

その3時間の休憩で、ボードゲームをやるのだ。だいたい1時間ぐらいで終わるから、急いでやれば3回楽しめる。半年は飽きずに続けた。

 

カタン スタンダード版

カタン スタンダード版

 

 

スマホが普及した今の時代、「やることがなくて、なんとなくヒマ」みたいな時間は全部スマホに吸収されるから、みんなでゲームしたりしなくなるのかな? あの感じは懐かしいな、とも思う。 違うか。みんなスマホを使って、知らない人とも遊んだりできるのか。でも、あの手触りのボードゲームの感覚は、どうしても懐かしい。

子どもがあと少し大きくなったら、誘ってみようと思っている。

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